関係副詞は関係代名詞と同じく、修飾する節(文の中の文)を名詞と結び付ける働きをするもので、文中では接続詞と副詞の役割をします。
関係代名詞とセットで学習するのですが、正直、関係代名詞の理解が大変で
「関係副詞?そんなのもあったなぁ」
的な感じになっている人も多いのではないでしょうか。
そこで、今回は
関係副詞を一覧にして、覚えることをぎゅっと整理してしまおう!
ということで、
関係副詞、全部で4つ(とオマケの1つ)についての要点
をまとめました。
ここだけ覚えとけば、大学入試やtoeicなどの検定、日常英会話くらいなら十分何とかなります!
4つの関係副詞のトリセツ
関係副詞は基本的に4つしかありませんので、この4つをそれぞれ覚えておけば文法問題などで十分対応可能です。
実際の英会話では結構省略されるので、英会話やヒアリング中で
ここは関係副詞のwhenだな
という感じで意識するのはまれだと思いますw
英文法問題や英作文、長文読解(ちょっとカタめの文)などでお世話になるという印象です。
では4つの関係副詞について、覚える点をまとめておきます。
関係副詞 where
関係副詞4人衆のなかではリーダー格。最も使用頻度が高いです。
押さえておく点は以下の3つ
- 先行詞が「場所」を表す語になるのが基本的特徴。
- 先行詞は「場所」だけでなく、「状況」や「立場」を表す名詞が来ることも多い
- 基本的に省略不可
特に先行詞が場所がらみだけでなく、「状況」「立場」を示す語がくる方が多い、という点が要注意です。
例文をあげておきましょう。
There are a few cases where this special rule doesn’t apply.
この特別ルールが適用されない場合もいくつかあります。
このように、case(場合)point(点)situation(状況)circumstance(境遇)といった名詞が先行詞になっているパターンでもwhereを使います。
先行詞は「場所」だけではないんだな
ということですね。
ちなみに文章としては非常におカタい表現で、論文であるとか古めの小説、論説文などでお目にかけることが多いです。
ビジネス英語が主体のtoeicでは文法問題で出るか出ないか、という感じ。
逆に大学入試とかでは長文などで普通に出現しますw
もう1つ重要な点が
「関係副詞whereは省略できない」
という点ですが、これについては改めて説明する予定です。
関係副詞 when
これも関係副詞としてはメジャーなもの。
先行詞が「時」関連の名詞になるという以外、特筆すべきことはないのですがw、ちょっと注意したい点があって、それが
たまに先行詞が遠いところにあるときがある
という点なのです。
どういうことかというと、関係副詞の先行詞は当然、関係副詞の直前にあることがほとんどです
The 18th century was the period when Britain had the industrial Revolution.
18世紀は、イギリスで産業革命が起きた時代だった。
今感じでwhenの先行詞は直前のperiodですね。
ところが、先行詞が遠くにあるパターンというのが結構ありまして、例えば
サッカーの試合を楽しめる時がもうすぐやってくる。
この文では先行詞が文頭のthe timeですから、whenとちょっと離れた位置にありますね。
whenはわりとこのパターンがあるので、この機会に意識しておくと長文読解などで迷わなくなりますよ。
ちなみにさらにマニアックなルールとして、
先行詞がこのように離れた位置にあるときは関係副詞whenは省略できない(省略したらわかりにくいから)
というものがありますが、まぁ無理して覚えるほどでもないかなと(余力があれば)。
関係副詞 why
先行詞がほぼ a (the) reason 固定となる関係副詞です。
the reason why というかたちで覚えてしまっている人も多いのではないでしょうか?
先行詞が決まっているために、このthe reason は
言わなくてもわかるだろ(キリッ)
とばかりに、よく省略されてしまいます。
こんな感じですね
I can’t understand (the reason) why he did such a playing.
私はなぜ彼がそんなプレイをしたのか理解できない。
the reason はほぼ省略された形で使われることがほとんどで、逆にthe reason whyとかあまり見かけないです。
あまりに省略された形が一般的になり過ぎて、例えばthat’s why(そんなわけで)のように、もはや関係副詞といちいち認識されていない表現もあるくらいです。
ちなみにthat’s whyはもともとthat is the reason whyですから、立派な関係副詞whyの例文でもあるのです。
関係副詞 how
関係副詞howはもはや先行詞を持たないという関係副詞です。
あえて先行詞を指摘するならthe wayですが、もはやhow単体で唐突に出てくることがほとんど。
文法書によってはもはや「接続詞」扱いされていることもあるくらいですが、一応関係副詞と考えた方が文法的にすっきりと理解はできます。
とはいえ、訳し方は決まっていて「どのように~か」という意味の節を作る、と理解しておけばOK!
The game will show you how he played in this tough match.
そのゲームを見れば、彼がこの厳しい試合でどのようにプレイしたのかわかるだろう。
いちいちthe way howと言わないでhowだけで表現します。
ちなみに、この関係副詞howですが、実はthe wayを代わりに使う方がメジャーな表現なんです。
先ほどの例文で言うと
こっちの方が自然な感じです。もはや慣用句的な表現となっているthat’s how(そのようにして)なども、that’s the wayの方が登場機会は多いといえます。
注意しておきたいのが、
that is the way howのようにthe wayとhowを重ねて使わない
という点です。
the wayかhow単体で使うという点がポイントですね。
非制限用法で使えるのは2つだけ
「非制限用法」というとピンと来ないかもしれませんが、要するに
カンマ+関係代名詞(関係副詞)
というかたちで、先行詞を補足説明する用法です。
関係代名詞での使い方が有名ですが、関係副詞でも使うことができます。
ただし、これまで説明した関係副詞4人衆(where when how why)のうち
非制限用法で使えるのはwhereとwhenだけ。
howとwhyのように、先行詞がもはや固定されている関係副詞では非制限用法がありません。
ここだけ押さえておいてください。
関係副詞のTHAT
さて、関係副詞は4つだけ、と言って説明してきたのをここへきて覆すようで申し訳ないのですが、実はもう1つ
またお前か(怒)
というややこしい奴がいます。
それが関係副詞のthat
コイツはなぜ関係副詞4人衆に含まれていないのかというと、ズバリ補欠要員だからです。
補欠にレギュラーの座は与えられねーよ。
というわけで、こういう感じで使われます。
The last time when he came here There were no catchers on our team
この前、彼がここに来た時には、私たちのチームにはキャッチャーがいませんでした。
この分の関係副詞whenの部分をthatが代行することができます。
the last time that he came here There were no catchers on our team
これでもokということなのです。
ちなみに関係副詞thatは関係副詞4人衆(when where how why)全ての代行が可能です。
ただ、頻度としてはwhenの代わりに使うことが多いとのこと。
(参考:ロイヤル英文法 656p)
関係副詞としてのthatの説明はあえてここまでにしておきます。
実は関係代名詞のthatと混同しがちになる人が多いのですが、それはまたの機会に。
関係副詞のまとめ
関係副詞だけを横断的に知識としてまとめて教えてくれる機会ってあまりない気がします。
今回説明した以下の点を押さえておけば、知識として整理しやすいと思うので、もう1回おさらい。
4つの関係副詞のトリセツ
- 関係副詞は全部で4つ+補欠1(where when how why + that)
- howは先行詞を持たないことがほとんど
- whyの先行詞はthe reasonでほぼ固定
- whereは「場所」だけでなく「状況」や「場面」といった名詞を先行詞にすることがある
- thatは関係副詞4つの代用ができる
ここを理解したうえで関係代名詞と混同しないことや関係副詞の省略について押さえておけば、文法的には問題ありませんよ。