高校生がTOEICを受験する前に知っておきたいこと

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先日親戚の姪っ子と会いました。
姪っ子は高校2年生なのですが、将来的に海外で働く仕事についてみたいとのこと。文系で英語は比較的に得意だそうで、大学受験も国公立大学を目指しているそうです。

そこで姪っ子に「高校生とかでもTOEICって受けれるの?」みたいなことを聞かれました。僕は大昔(10年ちょっと前)は大学受験生を相手に塾講師をしていましたから、大体の大学受験生の学力は予測がつきます。

なので自分の経験をもとに、姪っ子の現状の学力なんかを考慮して、できるだけ傷つかないように(笑)言葉を選びながら「だいたいこんな感じやで」と、いろいろと説明しておきました。(姪っ子の反応は女子高生らしく「ふーん」みたいな、わかったのかわからんような、全然話を聴いてないかのような反応でした。。ホンマにやる気はあるのかどうかは知らん。。)

実際TOEICの試験場で「この子中学生か高校生かな」みたいな学生さんもちらほら見かけますから、高校生でTOEIC受けてみようという人も思ったより結構いるかもしれませんね。センター試験が廃止されることで、英語のテストは民間の英語検定などを採用した「新テスト形式」が導入されるらしいですし、そのテストの候補の1つとしてTOEICも挙がっています。今後は高校生の受験もより増えてくるかもしれません。

そこで今回は、元塾講師にして現在TOEIC勉強中の社会人おっさんの管理人が考える、
「高校生(大学受験生)にとってのTOEIC」
についてお話していきます。

TOEICにはどれくらいの学力が必要?

TOEIC 高校生
まずTOEICの英語テストとしての難易度自体は、それほど高くはありません。大学受験レベルの英語力で十分対応できます。文法のレベルは基本的に中学英語~高校英語の教科書に載っている程度の内容ですので、実はそれほど難しくはないです。

ただし、リーディング、いわゆるTOEICのPART7に出題されるような長文問題をすらすら解くためには、センター試験レベルのチョイ上程度の長文読解能力が必要だと思います。

まぁ、ぶっちゃけ言うと、TOEICはどの程度のスコアを狙うかによって、要求される英語力がかなり変わってくるんです。たとえばスコア600とスコア800では、要求される英語力がかなり違いますし、スコア800とスコア900の人では、さらに英語力に差があります。

なので、ワタシ的には、大学受験を中心に勉強する高校生がTOEICで狙う目安としてはスコア600代後半、645~700あたり。これくらいのスコアをコンスタントに出せるようであれば、センター試験で8割以上の得点が見込めるのではないかと思いますね。つまり難関国立や難関私立も視野に入れられるというレベルです。あくまでも個人的な目安ですが。

今後導入される「新テスト英語」での評価体系がイマイチわからないので、そのあたりが明確になってくれば、志望校のレベルのあったTOEICスコアというものが分かってくると思います。ですが、とりあえず今後1~2年の間で高校生がTOEICを受験するのならば、645~700あたりを目指して勉強してみるといいと思いますよ。

ちなみにTOEIC全受験生の平均スコアは約580点(2016年データ)。そのうち、少し古いデータになりますが2014年の統計では学生の平均スコアは558点です。この平均スコアの推移は現在の公表データでもあまり変化はないので、参考の目安としていいでしょう。

したがって、初めてTOEICを受けてみるという高校生にとって、スコア600台を取れるか、というのが、現状の英語力が平均以上あるかどうかの試金石となるということ。とくにTOEIC用の準備もなくスコア600台に乗せられる高校生は、かなり前途有望です。ぜひその調子で頑張ってくれたまえ。

ただ、これも個人的な意見ですが、大学受験でTOEICを試験として採用するという話なら別ですが、普通の大学受験生である高2、高3があえてTOEICの勉強をすること自体には若干疑問を感じます。というのも、TOEICはメジャーな英語テストという割には、出題傾向や出題される問題の形式にかなり特徴というかクセが強いところがあるからです。

TOEICはビジネスパーソン向けの英語試験

TOEIC ビジネスパーソン
そもそもTOEICって何の試験かというと、ビジネスパーソン向けの英語の試験なんですよね。TOEICの運営団体はIIBC(一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会)というところで、その名の通り「国際ビジネスコミュニケーション」スキルを持った人材の育成を目的としている団体。IIBCの公式アナウンスでもTOEICテストの理念として「知識・教養としての英語ではなく、オフィスや日常生活における英語コミュニケーション能力を幅広く測定するテスト」と宣言されているわけです。したがって、問題内容もほぼビジネス文書やビジネス関連の会話などがほとんどになっているのです。

例えばどんなシチュエーションがTOEICの問題になっているかというと、求人募集、人事異動などの社内通達、新たなビジネスパートナーの紹介、会社の同僚同士の会話、出張先でのホテルや交通機関の予約、あとは企業の広告文、カスタマーセンターの対応、こういうものが多いんです。したがって、使われている英語のフレーズや単語の傾向もビジネス用語が多い。

たとえば、TOEICでよく見る表現にはこんなのがあります。

To Whom It May Concern (ご担当者様へ)
be affiliated with~       (~と提携する)

TOEICで毎回のように見かける単語では

grant(助成金)

balance(残額) 

deposit(保証金)

Human Resources(人事部)

などのビジネス英単語があげられます。それぞれはそんなに難しい単語、フレーズではないのですが、学校で習う英語や大学受験用の英語ではなかなか見ない単語、熟語ですよね。

会話や文章のシチュエーションに関しても、クレジットカードの手続きや商品のコストカットに関する会話、ホテルでレンタカーを借りる場面など、ちょっと学生さんには想像つきづらいシチュエーションが多く出てくるのもポイント。こういった問題も慣れてくると大したことはないんですが、学生さんにはイメージのしにくいシチュエーションが多いので、若干不利な感じもします。

そして、なによりTOEICで必要とされるビジネス志向は、肝心の大学受験の英語とはあんまりかぶらない、という点が最大の懸念材料です。経済学部などを受験する場合は、大学受験の内容とTOEICの出題傾向が重なるケースもあるでしょうが、大方のケースでは大学受験英語ではあまり出ないような表現や単語を覚えていく必要があるし、逆に大学受験で出てくる単語や英熟語がTOEICではほとんど出てこないということも多いんです。

ということで、TOEICはテストの方向性として大学受験英語と全然違う方向にあるので、ワタシ自身の私的見解としては、

高校生は大学受験英語をしっかり勉強することを優先しよう

ということになります。

「TOEICはねぇ、大学生になってからでいいよ」

というのが、私が姪っ子に伝えた最大のメッセージです。ここだけでも伝わったのかしら。

目指す点数の目安と受験の時期

TOEIC 高校生 スケジュール
それでもTOEICを受けてみたい!と考えている高校生の皆さんは、受験時期を十分考慮して挑戦するようにしましょう。大学受験のピーキングの邪魔にならない時期に受験した方がいいです。理想は高3の夏前までですね。夏以降は本格的な受験勉強で忙しくなるはずです。

そして、TOEICでスコア600後半以上、さらには700、800というスコアを取るためには、TOEICの出題範囲に合わせたTOEIC専用の勉強が必要になります。要するに、本格的にTOEIC対策を行う必要があるわけです。

ここでざっとTOEICの試験の概要を説明しましょう。

TOEICは前半の約45分間がリスニング後半残り1時間15分余りで文法問題と英文読解問題を解くことになります。解答形式は全部マークシート。

リスニングは写真問題、短文会話問題、複数のナレーターによる会話問題と単独ナレーターによるアナウンス問題が出題され、読み上げは1回キリです。つまり、1回でも聞き逃したらその問題はアウト。「ん?今なんて言ったの?」と首をひねっているうちに、次々に問題が進んでいきます。これが45分ぶっつづけです。他の英語テストと比べてもリスニングの時間は長めなので、自分の集中力との戦いになります。

そして後半のリーディングは、ズバリ言って時間との戦い。スコア700台レベルの人でも残り時間はギリギリ、おそらくスコア600台の人であれば、ほとんどは時間切れになっていると思います。それくらい時間はシビアです。新形式になってからは相当な実力者(スコア800台から900前半)でも時間がほとんど余らないケースが多いそう。私は今年の初めにスコア800台に復帰出来ましたが、その時も解き終わったあと1分あるかないかくらいで制限時間が来ました。

なので、単純な英語力の強化、TOEICの英語への対応とともに、この「時間管理対策」というのが、TOEIC攻略では重要だったりします。

こんな感じなので、TOEICで高い点数を取るには、英語の総合的な実力はもちろん、TOEICの試験形態に合わせた対策を特別にやっておく必要があり、それなりに手間ひまがかかるというわけなんですね。これを学校生活や友達との時間、部活なんかをこなしている超多忙な高校生が、大学受験の勉強に加えてやるヒマと余裕があるのか? ということなんですよ。

ただし、センター試験廃止とともに導入が検討されている「新テスト英語」にTOEICが採用された場合はまた別です。その場合は完全に大学受験対策としてTOEICの対策が必要になるでしょう。

まとめ

というわけで、管理人たっく的に、高校生のTOEICチャレンジについて簡単にまとめておくと

‣TOEICは高校生でも十分対応できるレベル
‣問題のレベルは英検2級~準1級程度 センター試験よりチョイ難いくらい
‣学生の平均点数はだいたい990満点中560点
‣とりあえず高校生が目指すスコアは600台後半くらい
‣TOEICはビジネス英語が主なので、大学受験とかぶらない部分も多い
‣TOEICで高い点数(スコア645以上)を取るためには特化した試験対策が必要
‣大学受験に必要でないのなら、高校生のうちは無理にTOEICを受けなくていい

と、こんな感じになるのではないでしょうか。でも本当に忙しい中、日曜日を削ってTOEIC受けてみようという高校生は本当すごいというか感心します。おっさんは高校生の時なんて隙あらば遊びたかったもんなあ。

ただ、ホントに大学受験に絡まないのであれば、あえてTOEICを高校生が受ける必要はないです。
じゃあ、学生さんがTOEICを受ける一番最適な時期はいつかというと・・・・・

ズバリ大学1年、大学2年です!!

大学1年、2年の時期は比較的ヒマなうえに、大学受験からそう時間もたっていないので、英語力があまり衰えていません!!むしろ生涯で学力的にピークの時期と言ってもいい時期ですので、TOEICを受験するにはとてもいい時期です。ここでちょっと頑張って高得点を取れたりすると、就活の時にかなり生きてきます。ただ、大学生のうちに頑張って勉強するのは、また別の意味で難しかったりします。なんせ、人生で一番楽しい時期の1つですからね。誘惑しかない(笑)

事実、公表データをみてみると、大学生は学年が上がるたびにスコアが下がる傾向にあります(苦笑)。どんだけ勉強してないんや大学生(経験者談)。

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